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ごあいさつ
鳥取県のがん医療レベルの
向上を目指して
鳥取県がん診療連携協議会長
鳥取大学医学部附属病院長
武中 篤
わが国では、国民の2人に1人はがんに罹患し、年間30万人以上の人が亡くなっておられ、本県でも全死因の約3割、年間2千人以上もの県民が、がんで命を落としています。年々新しい治療法が開発され、がん患者さんの生存率はめざましく改善していますが、がんの克服のためには、より高度で緻密な医療が求められます。 がん医療レベル向上のためには、まずがん医療の地域格差を解消する必要があります。わが国において平成19年より「がん対策基本法」が施行され、「がん対策推進基本計画」に基づく「がん診療連携拠点病院」が厚生労働省から指定されました。本県において、がん医療の診療連携体制強化を図るため、平成20年に「鳥取県がん診療連携協議会」が設置されました。その使命は、がん診療連携拠点病院において、質の高いがん医療体制を確保し、互いの機能強化、機能連携を図ることによって、本県のがん医療レベルを向上させることにあります。 がん対策推進基本計画は平成24年に見直され、放射線療法、化学療法、手術療法といった標準治療の更なる充実とチーム医療の推進、専門的な医療従事者の育成、早期緩和ケアの推進、がん予防・早期発見、がん相談支援、がん登録の推進などが第2期基本計画の目標とされました。また平成29年には第3期の基本計画が策定され、「がん患者を含めた国民が、がんを知り、がんの克服を目指す」ことが目標とされています。また、近年、がん種、世代、就労等の患者それぞれの状況に応じたがん医療や支援が不十分であること、がん罹患をきっかけとした離職者の割合が改善していないこと、希少がん、難治性がん、小児・AYA世代(思春期および若年成人世代)のがんへの対策が急務であること、がんゲノム医療、がん免疫療法等の新たな治療法等を推進していく必要があること、等が新たな課題として挙げられています。本県においてもこれらの新たな課題をクリアすべく、県民の皆様が安心して納得のいくがん医療が受けられるよう、当協議会の各部会が連携し、課題克服に向けて尽力していく所存です。 このたび当協議会のホームページを刷新し、医療関係者のみならず、がん患者さんや患者家族の方へ開かれた協議会としての第一歩を踏み出しました。今後は当協議会の活動状況をこのホームページを通じて広く提供させていただきますので、ご覧いただきますとともに、ご意見など賜りましたら幸いです。